中国工場間のコミュニケーションとSDGs視点で、ドレッシングの品質向上をしながら生産性向上!
2022.12.12
環境 その他
社会 その他
你好! 杭州丘比食品有限公司 杭州工場の张喻钧(ジャン ユージュン)です。
中国では「キユーピー」ではなく、「丘比」としてブランドを使用しています。
杭州丘比は中国の浙江省杭州市にあります。お客様に安全、安心、美味しい商品を提供できるように努力を続け、今年で設立20周年になりました。杭州工場ではマヨネーズ、ドレッシング、ジャムなどを生産しており、中国における食生活向上に貢献しています。
左:杭州工場 / 右:可持续发展目标(クゥ チーシュウ ファージャン ムービャオ)
最近は環境問題、社会問題に対する取り組みに注目が集まってきており、私たちもSDGsを勉強し始めています。中国においてはSDGsという表現よりも「可持续发展目标」という言葉で表現されるので、最初にSDGsという言葉を聞いたときは分かりませんでした。
このブログでは、10月に開催したキユーピーグループの「わくわくアワード世界大会」(品質向上活動発表会)で発表した内容をご紹介します。
私の所属している生産三課(ドレッシングを製造)では、職場のみんなで「社会・お客様のために」という視点で意見を出し合いました。そこで2つの課題が出てきました。
①ドレッシング容器の瓶が重く、もっと軽量化できればお客様が使い易くなり、さらに瓶成型時のCO2排出を削減できる
②ドレッシングの段ボールの中仕切りは、お客様が箱から取り出すときに不便。中仕切りは使用後に廃棄物となるため、もし無くせるなら環境面にも良さそう
というわけで「瓶の軽量化」「中仕切り廃止」の2つの課題を同時に改善しようと考えました。
中国にはキユーピーの工場が4つあります。(北京丘比、杭州丘比、南通丘比、広州丘比)今回北京丘比と連動して多くのテストを実施し、瓶の10%軽量化に成功しました。
ところが苦労したのは、中仕切りの廃止です。中仕切りは段ボールを支える機能もあるので、そのまま廃止すると段ボールが輸送中につぶれてしまうため、段ボールの設計から見直す必要があります。
段ボールの「中仕切り廃止」改善について
中国の面積は日本の25倍で、南北で気候の差も大きいです。南エリアの方が北エリアより高温多湿、多雨の傾向があることを考慮して段ボールを設計します。段ボールは湿度により強度が弱くなり、何度もテストをしては失敗。再びテストをするために高温多湿の夏まで待っていたら、改善が遅れてしまいます。そこで、段ボールメーカーに協力してもらい、環境実験室を活用してテストを繰り返し、ようやく成功しました。
左:中国南北の気温の違い / 右:現行品(中仕切有り)でも高温多湿環境下では箱がつぶれるが、改良品は中仕切り無しでも箱がつぶれない
これらの改善と作業の見直しで、CO2削減や廃棄物削減だけでなく、杭州工場の生産効率も向上しました!
私たちはキユーピーグループの一員として、これからも美味しく、健康飲食に貢献し、社会の持続的な成長も両立していきます。皆さん、期待してください!
左:職場の仲間 / 右」「わくわくアワード世界大会」発表者