2008年09月04日
こんにちは。なかしま です。
先日取引銀行の方が来社され、排出権取引の紹介を頂きました。東京都が条例にて、CO2排出の目標達成を事業者に義務化し、最終的には排出権取引も含めて達成するような方針を打ち出していますので、にわかに現実化を帯びてきたように思います。
排出権を金銭信託で購入すると、とりあえず受益権が発生するそうです。受益権はバランスシートの資産になり、これを排出権として使用する年度に、一般管理費に振り替えられ、経費としてPL計上する、ということになるようです。面白かったのは、資産計上している間は年度を超えて保有できるので、排出権価格が上昇すると「含み益」が生じるのですが、これは再評価しなくてよろしい、ということを聞きました。
こうなると将来的な排出権価格の上昇が確実(と予測されていますが)であるならば、投資家がこれを購入したい、あるいはデリバティブが生まれるという動きが当然考えられます。もし実需のない人がこのような権利を買うことができると、本当の金融商品になってしまい、メーカーは大変なコストを負担しなくてはならない、という恐れが出てきます。いったいどういうことになっていくのか、情報収集を怠らないようにしたいものです。
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