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キユーピーアヲハタニュース

2013/6/14 No.24

★食生活総合調査

<2012年度 キユーピー 食生活総合調査①>

50〜79歳女性の意識調査結果<食事行動>

おいしさ重視のシニア層、野菜の食べ方に洋風化の兆し
外食利用率の増加とパン周辺商品の伸びも顕著

 キユーピーは、1989年(平成元年)から毎年、「食生活総合調査(※1)」を実施しています。2012年度は50〜79歳の未婚者以外の女性を対象として、シニア層の「食事行動」「調理行動」「買物行動」について調べました。うち「食事行動」では、(1)おいしさ重視の傾向、(2)野菜の食べ方に洋風化の兆し、(3)パン周辺商品と味付け不要商品の伸び、(4)昼食・夕食ともに外食利用率上昇の傾向が見て取れました。
 本調査では60歳以上を「シニア層」と捉え、比較対象として50代も含めて調査を実施し、前回(2009年度)の調査結果と照らし合わせて各行動における傾向とその変化を分析しています。

 本調査のおもな結果を3回にわたり報告します。「食事行動」(本リリース)に続き、後日発表のリリースにて「調理行動」「買物行動」について触れる予定です。
※1 食生活総合調査は、食生活の実態や傾向をつかむことを目的に、キユーピーが毎年実施している調査です。「シニア」「主婦」「単身者」の3つの対象に対して、毎年順番に調査を行っています。

食事行動(1) おいしさ重視の傾向

資料1 食生活における実施項目 「ふだんの食生活の中で重視していること」「ふだんの食生活の中で実際に行っていること」を尋ねる問い(いずれも複数回答可)に対する回答から、2009年に比べて増加幅が大きく、かつ重視の傾向が高い項目は「おいしいと感じるものを食べること」でした。また、50代に比べて60代以上は「魚を食べること」「緑黄色野菜を食べること」を重視する傾向にあることがわかります。


食事行動(2) 野菜の食べ方に洋風化の兆し

 「好きな野菜の食べ方」を尋ねる問い(複数回答可)に対する回答を見ると、60代以上は「煮付け・煮物」「サラダ」「おひたし」の順で好む傾向にあることがわかります。資料2 好きな野菜の食べ方ただし、2009年と比較すると、「煮付け・煮物」「おひたし」についてはむしろ下降気味で、逆に伸びている食べ方は、「鍋もの」「漬けもの」「野菜スープ」「温野菜」「マリネ・カルパッチョ」などが認められ、一部に洋風化の兆しが見て取れます。
 一方、50代では「炒めもの」「漬けもの」「天ぷら」「鍋もの」「煮付け・煮物」の減少幅が大きく、より手軽な「温野菜」「サラダ」の伸びが顕著です。


食事行動(3) パン周辺商品と味付け不要の商品に伸び

資料3 60代以上が使っている調味料 「あなたのご家庭では、以下にあげる調味料類を使っていますか」という問い(複数回答可)に対する回答を見ると、60代以上で使用割合の多い調味料は、使用率の高い順に「醤油」「マヨネーズ」「食用酢」「トマトケチャップ」「ゴマ油」と続きます。
 2009年との比較では、「ジャム」「はちみつ・メープルシロップ」といったパン周辺商品と、味付けが不要の「鍋の素」「パスタソース」「マーボ豆腐の素などの中華合わせ調味料」などの伸び率が大きいことがわかります。一方で、使用率の低下が目立つ項目としては「化学調味料」が挙げられます。


食事行動(4) 昼食・夕食ともに外食の利用率上昇

 「外食をする頻度」と「よく利用するお店の種類」を尋ねる問い(後者は複数選択可)から、60代以上の外食利用率が2009年と比較して上昇していることがわかりました。最も利用する店舗は、平日の昼食・平日の夕食ともに「ファミリーレストラン」でした。
 利用率の上昇が顕著だった店舗は、平日の昼食では「喫茶店・コーヒーショップ・カフェ」「ファーストフード(回転寿司)」、平日の夕食では「ファーストフード(回転寿司)」「ファミリーレストラン」「焼肉店」が挙げられます。一方、平日の昼食・夕食に共通して利用率の低下が目立った店舗は「日本料理店(寿司)」でした。
資料4 60代以上の外食利用状況

   《まとめ:調査結果から》
 シニアの食事行動を、2009年からの変化で捉えると、「おいしいと感じるものを食べること」を重視しつつも、外食ではより手軽で安価な店舗の利用が増える傾向にあります。また、野菜の食べ方では、洋風メニューでの摂取が増加しているほか、ジャムなどのパン周辺商品の利用が増加傾向にあるなど、シニア世代の多様な食経験が食事行動に変化をもたらしていると推察されます。
 自身で味付けせずに済む商品の利用率が上昇しているのは、その手軽さは言うまでもなく、「おいしさ重視」の傾向が少なからず影響していると考えられます。また、ファミリーレストランやコーヒーショップ、回転寿司など、気軽に利用できる店舗の存在が、より外食を身近にし、利用機会を増やしていると推察されます。


【調査方法の概要】
■調査手法 留置調査
■調査対象 50〜79歳の未婚者以外(既婚、離死別)女性
(首都圏1都3県)
■割  付
A.国勢調査(2005年)の総人口既婚率
B.人口推計年報(2012年10月1日時点)の総人口
AとBを1都3県別・5歳刻みで計算
■有効回収数 : 482人(回収ベース)
50〜54歳:81人、55〜59歳:103人、60〜64歳:95人
65〜69歳:81人、70〜74歳:70人、75〜79歳:52人
■調査期間 2012年11月7日〜11月21日