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卵のこと

意外と知らない
卵のことをご紹介します

いつごろから食べてるの?

エジプトの古文書によると、紀元前1,500年頃には卵を食べていたそうです。日本では、鶏は昔から存在していたと思われますが、主に観賞用でした。食べ始めた時期は定かではありませんが、奈良時代の書物には食べたという記述があります。
江戸時代になると行商の卵売りが出現し、『卵百珍』という料理本も発行されました。弥次さん喜多さんの『東海道中膝栗毛』にも、袋井宿の名物「たまごふわふわ」が出てきます。
ただ、庶民にはまだ手の届かない高嶺の花だったようで、今のように一般的になったのは1955年以降といわれています。卵と私たちって、長いお付き合いなんですね。

卵好きな国ってどこ?

日本は、一人当たりの年間消費量が300個(※)を超える卵好き国民。ほぼ毎日、卵を食べている計算になります。
1785年(江戸時代)に出版された『萬寳料理秘密箱(まんぽうりょうりひみつばこ)』には、何と103種類もの卵料理が紹介されています。

※出典:International Egg Commission

卵がシンボルのお祭りがあるの?

春の訪れを喜び合うお祭り「イースター」のシンボルが卵。キリスト教では、キリストがよみがえった「復活」を祝う“復活祭”としてクリスマスと肩を並べる重要な祝日とされています。イースターの日には、卵にカラフルな絵を描いた「イースターエッグ」を飾ったり贈り合ったりします。また庭のあちこちに隠したイースターエッグを探す「エッグハント」や、割れないようにゴールまで転がす「エッグロール」という遊びもあります。イースターのもうひとつの主役が「イースターバニー」。
イースターバニーがイースターエッグを運んでくるともいわれ、子だくさんのうさぎは多産、繁栄の象徴でもあります。

怖いサルモネラ菌を防ぐには?

食中毒の原因として、よく知られているサルモネラ菌。卵には、30,000個に1個の割合でサルモネラ菌が含まれています。
大切なのは温度管理です。たとえば37℃で1日経つと、生食では危険な状態になってしまいますが、10℃で保管すれば50日も大丈夫です。冷蔵保管されている店舗で購入し、家庭では必ず冷蔵庫で保存しましょう。
また、サルモネラ菌は熱に弱く、60℃くらいの温度で死んでしまいます。生食の期限を過ぎた卵は、しっかり加熱調理し、調理後はすぐ食べることが食中毒を防ぐポイントです。

鳥インフルエンザと卵の関係は?

「鶏卵や鶏肉から鳥インフルエンザが人に感染することはない」と国の機関は報告しています。今までに、その例がないこと、酸に弱いので胃酸で死滅することが理由です。ところで2004年、79年ぶりに鳥インフルエンザが日本で発生しました。実はこの前年、キユーピーは鳥インフルエンザウイルスについて鳥取大学と共同研究を行い、55℃に加熱すると数分で不活化し、感染性を失うというデータを得ていました。サルモネラ菌と同様の加熱殺菌で、抑えられるということです。こうした地道な研究の積み重ねは、商品の品質管理に役立てられています。