油のとり方は年齢で違う

年齢に合わせて、
上手に油をとりましょう。

育ち盛りの体と成長期を終えた体では、必要とする栄養素は異なります。
油についても、それは同じ。いくつになっても健康であり続けるために、
それぞれの年代に合わせた“油のとり方”をまとめました。

子どもの
場合

育ち盛りの子どもにとって、
油は良質なエネルギー源です。
青魚に多く含まれている
DHA(n-3系脂肪酸)が脳の発達に
重要であることが報告されています。
また最近の研究では、子どもが野菜を嫌いな
理由のひとつである“苦味”が、
油に含まれる脂肪酸で抑えられると
考えられていて、
油が野菜嫌いを減らすことに
役立つことが報告されています。

植物油は、体に必要な必須脂肪酸や
ビタミンEを含んでおり、
野菜と一緒に
摂取すると、野菜などに含まれる
脂溶性栄養素(例:β-カロテン)の
吸収を促進します。

大人の
場合

外食やお付き合いの機会が多くなる大人世代。
知らず知らず、偏った食事に
なることで、
動物性の「見えない油」の
摂取が増える傾向に。
「見えない油」のとりすぎに注意するとともに、
油の質にも気をつけてとりましょう。
青魚に多く含まれているEPA(n-3系脂肪酸)には
中性脂肪低下作用が
あると報告されています。
また、あまに油には血圧低下作用が
報告されている
α-リノレン酸(n-3系脂肪酸)が
多く含まれています。

  • 見える油:
    植物油やマヨネーズなど、普段の調理で使う油
  • 見えない油:
    食品に含まれている油

シニアの
場合

咀嚼(そしゃく)や飲みくだしなどの
食べる機能が低下しはじめる、シニア世代。
そのため、食べる量が減り、
低栄養状態となることがあります。
例えば、65歳以上では約6人に1人、
85歳以上では約4人に1人が、
低栄養傾向にあると言われています。

食べる量を増やすことも大切ですが、
食べ方を工夫して効率よく栄養素を
補給することもお勧めです。
例えば、カルシウムの吸収を高め骨を強くする
ビタミンDやビタミンKは、
油と一緒に摂取すると吸収が上がることが
報告されています。
サラダや炒めものなどで、
植物油と一緒に野菜を食べましょう。