決算説明会

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2022年度(2022年11月期)

期末決算説明会(アナリスト・機関投資家向け)(2023年1月開催)

開催日 2023年1月11日(水)
開催形式 WEB会議サービス「Zoom」を利用したオンライン配信
内容 2022年度 概要と2023年度 計画(上席執行役員 山本信一郎)
取り組み(代表取締役 社長執行役員 髙宮 満)
  • 2022年度 決算説明資料

    2022年度 決算説明資料

  • アジェンダ

  • 1.2022年度 概要

    2022年度の概要について

  • 2022年度 概要

    2022年度は、原資材、エネルギー価格の高騰や急速な円安進行、消費意欲の低迷など、事業を取り巻く経営環境が大きく変化する1年となりました。
    そのような中、当社の業績は売上高では233億円の増収となりましたが、営業利益は25億円の減益となりました。

    売上高は、海外の売上伸長に加え、国内業務用で外食需要が回復し増収に貢献しました。また為替影響や価格改定効果も増収要因となっています。

    営業利益については、主原料やエネルギー、一般原資材の高騰影響に対し、価格改定や付加価値化に取り組みましたが、減益となりました。

    親会社株主に帰属する当期純利益は、事業利益の減少に加え、資産売却益の減少などにより、20億円減益の160億円となりました。

  • 2022年度 営業利益の増減要因

    営業利益の増減要因について

    「売上増減に伴う売上総利益の増加」については、海外や業務用の他、ファインケミカルが堅調に推移したことにより、59億円の増益要因となりました。

    「売上総利益率の変動」では、増益要因として価格改定で88億円、付加価値化などで30億円の効果がありましたが、主原料高騰影響の107億円、エネルギー、一般原資材影響の67億円が逆風となり、合計で56億円の減益要因となりました。

    その他の販売費・一般管理費は、基幹システムの更新に伴う費用などにより13億円の減益となりました。

  • 2022年度 セグメント別売上高・事業利益

    セグメント別の売上高・事業利益について
    売上高については海外・業務用が大きく伸長しました。
    ファインケミカルは通販事業で主力商品が堅調に推移したことから増収となりました。

    事業利益については海外・業務用・ファインケミカルで増益となりましたが、市販用、フルーツ ソリューション、共通事業で減益となりました。
    また、下期については主原料や一般原資材の高騰影響が一段と強まり、海外以外のセグメントで減益となりました。

  • 2022年度 海外の業績増減(前年差)

    主要セグメントの売上高・事業利益の状況について

    海外は129億円の増収となりました。
    中国は、上期に北京市での移動制限などゼロコロナ政策の影響、下期に上海エリアでのロックダウンの影響を受けましたが、現地通貨ベースで前年を維持し、円貨では為替の影響から増収となりました。
    東南アジアについては、コロナからの回復により、業務用商品が好調に推移、北米はブランド品・OEM・業務用ともに好調を維持したことから、海外トータルの現地通貨伸長率は110%となりました。

    事業利益については12億円の増益となりました。中国は減益でしたが、東南アジア・北米が全体の利益を支えました。

    なお、海外の売上高にはプラス73億円、事業利益ではプラス9億円の為替影響が含まれています。

  • 2022年度 市販用の業績増減(前年差)

    市販用は、増収減益となりました。

    調味料は3度の価格改定から需要が減少しましたが、単価の上昇効果により増収となりました。
    惣菜は、主力のポテトサラダや宅配向け商品が堅調に推移したことから増収となりました。
    カット野菜は、前年の巣ごもり特需の反動に加えて、葉物野菜の相場が安かった影響から減収となりました。

    事業利益については、調味料で主原料高騰の影響、惣菜・カット野菜は、下期から一般原資材・エネルギーコストの上昇影響が強まり、減益となりました。

  • 2022年度 業務用の業績増減(前年差)

    業務用は、増収増益となりました。
    調味料は外食需要の回復と価格改定により、増収となりました。

    タマゴは調味料と同様に外食需要が回復したことや加工メーカー向けの新規採用などから、増収となりました。

    事業利益については、調味料で主原料高騰影響を受け減益となったものの、タマゴでの増収効果、付加価値品の伸長、ノンコアカテゴリーの峻別により、増益となりました。

  • 2022年度 バランスシートの増減ポイント

    次に、バランスシートの増減についてですが、記載の通り、コスト高の影響を受け、原資材・商品などの流動資産が増加したほか、固定資産も増加しました。

    負債については短期借入金の返済により減少し、純資産については利益剰余金と為替の円安影響により増加しました。

  • キャッシュ・フローの配分

    次に営業キャッシュ・フローについては、中計で示した4年間累計1,400億円の目標に対して、2年間累計で657億円となっています。
    設備投資は2年間で293億円と計画通りの進捗となっています。
    配当金は2年間で122億円となり、22年度の配当金については47円を予定しております。

  • 2. 2023年度 計画

    2023年の計画について

  • 2023年度 計画概要

    売上高については237億円の増収となる4,540億円、営業利益については44億円の減益となる210億円を計画しています。
    親会社株主に帰属する当期純利益は30億円の減益となる130億円を計画しています。

  • 2023年度 営業利益の増減要因

    営業利益の増減要因について
    海外を中心とする増収効果で69億円を見込んでいます。売上総利益率の変動では主原料高騰影響139億円に加え、エネルギー・一般原資材影響85億円と大きな逆風を想定しています。
    価格改定や付加価値化で154億円の増益効果を見込んでいますが、合計で70億円の減益要因となります。

  • 2023年度 セグメント別売上高・事業利益

    セグメント別の計画について
    売上高については、海外は為替影響の38億円を含めて120億円の増収を計画しています。中国は引き続きコロナ感染拡大のリスクがありますが、現地通貨ベースの伸長率を115%としています。
    市販用・業務用については需要回復策を推進していきますが、23年度の効果は限定的と考え、2~3%の増収としています。

    事業利益については、海外・ファインケミカルで増益を計画していますが、その他のセグメントについては主原料やエネルギー、一般原資材の高騰が大きく影響することから減益計画としています。

    各カテゴリーの計画数値については決算説明会参考資料および決算短信補足資料に記載しておりますので、ご参照ください。

  • 3. 取り組み

    取り組みについて
    昨年度は、大きな環境変化の影響を受け、市販用で減益になったものの、海外は計画通りに伸⾧し、業務用・ファインケミカルは、増益の着地となりました。
    今年度は、さらなる逆風で厳しさが増すことになります。
    増収を見込む一方、減益の計画となっており、株式市場の皆さまにはご心配をおかけすることになります。
    現時点で計画に組み込んでいない追加の施策も、検討を続けており、皆さまからの信頼回復につながるような努力を続けていきます。

  • コスト上昇影響について

    コスト上昇影響について
    当社の業績に大きく影響する、主原料の状況ですが、食油は、一時のパニック相場からは脱却したものの、依然高止まりの状況が続いています。
    鶏卵相場は、飼料の高騰に加え、直近でも鳥インフルエンザ感染拡大が続いており、相場が急騰しています。
    終息の見通しも全く立っておらず、今後も予断を許さない状況です。
    エネルギー・一般原資材コストも、しばらくは厳しさが続くことが予想されます。
    この3年間のコスト上昇影響額は、累計442億円となり、大きなマイナス影響になる想定です。
    この影響はいつまで続くのか、ということですが、主原料は先物購入を行っているため、2023年度上期に高騰影響と為替影響がピークを迎えることになります。

    下期からは前年差ではやわらいでいき、高騰の一巡は第4四半期以降と考えています。
    不透明な要素が多い前提にはなりますが、2024年度以降は、穏やかに外的環境の回復が進み、経営にプラスに働いてくると予想しています。

  • 価格改定効果について

    価格改定効果について
    主力商品であり、また原料高騰の影響を最も大きく受けたマヨネーズ・ドレッシングは、過去からの値上げ、また2023年に予定している値上げにより、146億円の増益効果を見込んでいます。
    その他のカテゴリーも、値上げの動きを進めており、合計で217億円の効果となる見通しです。
    短期的にはコスト上昇影響のすべてを、値上げで吸収できていませんが、過去からの値上げはしっかりと市場価格に反映されており、長期的には経営にプラスに働いています。
    また、今後の値上げについても、状況に応じ、柔軟に検討していきます。
    一方で、当社の事業構造が、主原料の相場影響を受けやすいことは大きな経営課題であり、中期的には現在の構造からの脱却が必要である、と考えていますので、引き続き向き合っていきます。

  • 営業利益の増減要因(2023年度-2020年度差)

    価格改定以外の収益改善施策として、増収効果と付加価値化、生産効率化などがあります。
    売上拡大の中心は海外成長となりますが、コロナからの業務用の回復、ファインケミカルの通販事業、中食ニーズの伸長に伴う惣菜など、グループが持つ多様な機能が増収に貢献しています。
    付加価値化についても、海外でのキユーピーブランドの展開が進んでいるほか、調味料や惣菜の機能性表示食品の拡大、卵加工品の簡便食材が、堅調に推移しています。
    また、惣菜では、製造ラインの合理化を進め、収益性にこだわった、ものづくりを推進しています。

  • 市販用 課題と取り組み

    では、この大きな逆風に対して、国内市販用・業務用の2市場はどのように向き合うのか、これが足元の大きな課題となります。
    これから説明する内容は、事業経営の根幹に関わる部分もあり、2024年度以降に、本格的な成果が出るものが多いですが、各々の取り組みについて、すでに具体的に動き始めています。

    まずは、市販用について
    買い物行動の多様化、健康ニーズの高まり、節約志向など、市場を取り巻く環境変化は加速しています。
    そこに対し、既存のビジネスモデルの改善ではなく、改めて主力商品の需要喚起と、新たな商品の施策を丁寧に考察し、取り組みテーマを3つ設定しました。
    具体的な取り組みを説明します。

    1つ目が、価格対価値のバランス再構築です。
    ドレッシングは、市場分析に基づき、売れ筋商品の強化を加速します。
    たとえば、昨年秋に発売した深煎りごまドレッシング600mlは、しっかりと市場に受け入れられ、販売量増加に貢献することが確認できています。
    現在、本格的な配荷を進めており、これからも確実なプラスオンが見込めます。
    その他の売り上げ上位アイテムについても、容量施策を準備しています。

    併せて、価格重視など、多様化する顧客ニーズに合わせた商品の開発も進めています。

    2つ目が健康領域の強化です。
    マヨネーズ・ドレッシングともに、まだ規模は小さいものの、健康機能カテゴリーは、確実に伸長しています。
    市場ニーズに合わせた新たな商品を上市する計画も進めています。あわせて、デザインや広告宣伝の仕方を工夫し、商品の特徴をより分かりやすい形で伝えていくように努めます。

    3つ目が汎用性の推進についてです。
    市場の活性化と用途の拡大、これはカテゴリーリーダーの使命です。
    お客様の野菜摂取の変化に合わせて、生野菜サラダに限らず、幅広く野菜を食べていただける商品やメニュー提案等を行っていきます。

  • 業務用 課題と取り組み

    業務用市場については、コロナの発生から市場の変化が始まっており、そこに対応した取り組みが進んでいます。
    具体的な取り組みを3つ説明します。

    1つ目が市場変化への対応です。
    強化業態である「デリカ」「ベーカリー」「加工メーカー」への深耕は順調に進んでいます。
    市場のニーズに対応した、商品の開発と提案によって、ますますの伸びを期待しています。 加えて、インバウンド含めて戻りつつある外食需要増への対応も進めていきます。

    2つ目が、市場ニーズの変化への対応です。
    昨年オイルを低減したマヨネーズタイプの調味料を発売しました。食材原価の厳しさと向き合う市場への提案として発売しましたが、品位と価格のバランスが高い評価を受けており、このコンセプトの商品群の手ごたえを感じています。
    ドレッシングを含め、オイルを低減した商品ラインアップの充実と、お客様に寄り添った提案強化を進めます。

    3つ目が環境変化への対応です。
    業務用の物量が完全に戻り切らない要因の1つに、外食・中食市場の人手不足があります。
    ここにはビジネスチャンスがあり、手間をかけずに、本格的な商品が作れるニーズが高まっています。
    調理ソースとタマゴ加工品を中心に、多様な商品群を活用したメニュー提案、オペレーション提案を強化していきます。

  • 中長期の取り組みと2023年度の位置付け

    ここまでお話してきたように、足元の課題解決を進めるとともに、未来に向けた取り組みも強化します。
    企業体質の転換を強く意識し、中長期の取り組みと2030年の経営数値目標を設定しました。
    その上で、2023年度の取り組みを決めています。

    2030年には、海外収益力を現在の2倍、国内収益性を1.5倍にします。
    海外は規模の拡大を進め、国内は事業規模を追うのではなく、その中身を変えていきます。
    また、成長領域への挑戦として、市場ニーズに合致した新規のビジネスの創出で、プラスの経営貢献を生み出していきます。これらの取り組みによりROE 8.5%以上を達成させます。

    具対的な取り組み内容を3つお示しします。
    取り組みを進める上で、2023年に一時的なコスト増やメリットの減少を想定していますが、未来への取り組みは停滞させず、強い意志を持って、継続して取り組んでいきます。

  • 海外への資源投下

    1つめが成長ドライバーである海外への資源投下です。
    現在すでに、マヨネーズは、市販用と変わらない売上規模となっています。
    世界市場からみれば、まだまだ小さなシェアですが、私たちから見た場合、日本のキユーピーマヨネーズから世界のキユーピーマヨネーズへと変貌している途上と言えることができます。

    中国・東南アジア・北米の3エリアをバランスよく成長させるため、生産設備の増強はもちろん、ブランド拡大、ガバナンス強化に積極的に経営資源を投下していきます。
    昨年11月に発表した米国の大型新工場への投資はその一例です。
    また、伸長している輸出に対して、国内生産ラインの増強を進めます。

  • サプライチェーンの生産性改革

    2つめはサプライチェーンの生産性改革です。
    生産再編のステージから、サプライチェーン全体で価値を創出するステージへシフトします。
    生産再編は計画通り進めてきましたので、今後は、資産を圧縮した上で効率化・省力化を進めていきます。

    そこに必要なツールが、デジタルです。
    2023年には、基幹システムの導入が完了する予定ですので、2024年度以降は、効率化・省力化の成果が期待できます。
    加えて、減価償却費のピークが過ぎることから、利益面でも業績に寄与すると考えています。
    効率化や省力化で創出した、人材や生産スペースを、成長領域への挑戦に活用していきます。

  • あらたなビジネス展開

    3つ目が、あらたなビジネス展開です。
    マヨネーズの原料である、お酢とタマゴの素材研究には長い歴史があり、これまでもさまざまな有効成分を見出してきました。
    現在、有力な素材が2つあり、1つが「酢酸菌 GK-1」、もう1つが「卵黄コリン」です。

    酢酸菌は、すでに花粉症に対する免疫に働きかけることを見出し、機能性表示食品として発売していますが、他の免疫機能を高めることも分かってきました。
    また、卵黄コリンは認知機能の維持に役立つことが期待されています。
    日本だけでなく、海外でも高齢化に伴う社会課題は今後ますます大きくなっていきます。
    健康寿命の延伸に向けて、発病して治療をするから、未病・予防を重視する、に変化が起こっています。

    世界の食と健康へ貢献することをめざしている当社として、健康領域に対するさらなる商品やサービスの拡充を図り、経済性を伴いながら社会へ貢献していく動きを加速させていきます。
    どちらの独自素材も、これからの世の中でお役に立てると確信していますので、大きく描き、大きく育てる覚悟を持って、経営資源を投下していきます。
    楽しみにしていてください。

  • 未来にむけて

    ここまで、足元の課題に対する向き合い方、中長期視点での成長に向けた構想、を説明しました。
    課題の全てで成果を上げることは、簡単ではありませんが、覚悟を持って取り組んでいきます。
    楽観視しているわけではありませんが、実は未来に向けた手ごたえを感じ始めています。

    この3年で約450億円の逆風を受けながら、体質の強化の取り組みを進め、2023年度210億円の営業利益を計画しています。
    値上げ効果に加え、見えない部分での積み重ねが、体質強化につながり始めていることは、間違いありません。
    後半紹介した未来への取り組みは、プラスオンの価値を生むと同時に、主原料の相場に大きく影響を受ける企業体質からの脱却にもつながっていきます。

    キユーピーは創業100年を超える歴史と実績があります。
    過去にも、様々な危機に遭遇し、都度それを乗り越えて、事業を発展させてきました。
    今回の危機は、過去に例を見ない過酷なものではありますが、これを乗り越えることが出来れば、その先の未来は明るいと確信しています。

Q&A

第2四半期 決算説明会(アナリスト・機関投資家向け)(2022年7月開催)

開催日 2022年7月8日(金)
開催形式 Web会議サービス「Zoom」を利用したオンライン配信
内容 2022年度上期概要と通期計画
下期および来期に向けた取り組み
  • 2022年度上期 決算説明資料

  • アジェンダ

  • 1. 2022年度上期概要と通期計画

    上期の実績について

  • 2022年度 上期実績 概要

    売上高は、前年に対して86億円の増収となる2,075億円となりました。
    海外の売上伸長に加え、国内の外食需要が回復傾向にあったことから増収となりました。

    営業利益は、増収効果や昨年7月、本年3月に実施した価格改定の効果はありましたが、主原料高騰の影響を受け、前年に対して3億円減益の142億円となりました。

    親会社株主に帰属する四半期純利益は、資産売却益の減少などにより、前年に対して7億円減益の89億円となりました。

  • 2022年度 通期計画 概要

    通期計画について

    売上高は、期初計画から150億円上方修正し4,300億円としました。
    市販用において価格改定による需要の減少が当初の想定ほどではなかったことに加え、海外・業務用での売上進捗が想定以上に進んでいることから今回見直しをしました。

    営業利益は、期初計画からの変更はありません。
    主原料やエネルギーコストなどで、さらなる逆風を受ける見通しに対し、追加の増収効果や10月からの価格改定効果を踏まえて、260億円に据え置きました。

  • 2022年度 営業利益の増減要因

    営業利益の増減要因について

    「売上増減に伴う売上総利益の変動」は、海外や業務用の他、堅調に推移しているファインケミカルの増収効果により、上期は24億円の増益となり、今後も海外・市販用・業務用それぞれで増収を計画していることから、通期で72億円の増益要因となる見込みです。

    「売上総利益率の変動」は、価格改定により通期で79億円の増益効果を見込んでいますが、主原料高騰の影響110億円に加えてエネルギー・一般原資材などのコストアップにより、通期で62億円の減益要因となる見通しです。

    物流費は、海外の売上増加や業務用のコロナからの回復に伴う物量増加により10億円の減益要因となっています。

    その他の販売費・一般管理費は、基幹システムの更新に伴う費用などにより10億円のコストの増加を見込んでいます。

  • 2022年度 セグメント別売上高・事業利益

    セグメント別では売上・利益ともに、海外と業務用がけん引する見通しです。
    市販用は、上期は価格改定により調味料の需要が減少しましたが、下期から需要が回復することや、惣菜やカット野菜が引き続き堅調に推移していくことから、通期の売上高は増収を計画しています。

    ファインケミカルは、ヒアルロン酸の原料販売や通販ビジネスが堅調に推移し、上期は大幅な増益となりました。下期は輸入原料の単価上昇の影響を受け、利益面ではやや厳しくなりますが、売上は引き続き堅調に推移し、通期で増収増益を見込んでいます。

  • 2022年度 市販用の業績増減(前年差)

    主要セグメントの売上高・事業利益の状況について
    市販用は、上期に減収減益となり、通期では増収減益としています。

    調味料は、2度の価格改定から需要が減少し、上期は減収となりましたが、下期には昨年実施した7月の価格改定が一巡することや単価上昇の効果により通期では増収としています。利益は、上期・下期ともに主原料高騰の影響を受けることから、減益を計画しています。
    惣菜は、主力のポテトサラダや宅配向け商品が堅調に推移したことから上期は増収となり、下期も引き続き堅調に推移する見込みです。利益は、原料の馬鈴薯の高騰影響を受け、上期は減益となりましたが、製造現場の改善やきめ細かい収支管理により通期では増益としています。

  • 2022年度 業務用の業績増減(前年差)

    業務用は、上期で増収増益となり、通期でも増収増益を見込んでいます。

    調味料は、外食需要が回復傾向にあったことから、上期は増収となりました。業態ごとのニーズをしっかり捉え、下期も引き続き増収を見込んでいます。利益は、主原料高騰の影響により上期・下期ともに減益としています。

    タマゴは、調味料と同様に外食需要が前年度より回復したことにより、増収を見込んでいます。利益は、増収効果に加え、付加価値品の伸長から増益としています。

  • 2022年度 海外の業績増減(前年差)

    海外は、為替の影響もあり、上期は大幅な増収増益となり、通期も同様に推移する見込みです。

    中国は、北京市での移動制限などゼロコロナ政策の影響を受けましたが、上海エリアなど他の地域が伸長し、上期は増収となりました。下期は、上海のロックダウンの影響を受ける見込みですが、北京を中心とした他の地域でカバーし、通期でも増収としています。利益については、昨年にコロナからの回復需要の恩恵がありハードルが高く、上期は減益となりましたが、下期では増益を計画しています。

    東南アジア・北米はともに増収増益となり、通期も同様の推移となる見込みです。

  • 2. 下期および来期に向けた対応

    下期および来期に向けた取り組みについて

  • 主原料相場の状況

    食油相場は、今年の3月から油糧種子の主産地であるウクライナの供給不安により価格が高騰し、高値を更新しています。さらにこの影響が穀物全般に広がり、国内の飼料価格も上昇していることから鶏卵相場も夏以降、昨年と同様の高値圏で推移するものとみています。

    当初、主原料高騰の影響は今期84億円と見込んでいましたが、現時点では110億円まで増加し、未曾有のコストアップとなっています。

  • 価格改定の状況について

    このような環境の中、当社では昨年7月に続き、今年3月に価格改定を実施しました。マヨネーズ・ドレッシングともにお客様からご理解をいただき、おおむね想定した単価で推移しています。

    1月に長南からご説明した通り、マヨネーズの価格は過去50年間の価格帯から逸脱し、今までにない高い水準となっていますが、主原料のさらなる高騰を踏まえ、10月からの価格改定することをリリースしています。

    今回の改定では、マヨネーズ、タルタルソースに加え、パスタソースや素材食品も対象にしており、主原料の他、エネルギーコスト・包材費の高騰を転嫁させていただきます。

    マヨネーズについては、短期間で3回目の改定となるため、さらなる需要の減少を想定していますが、お客様の生活防衛の意識から購入サイズの多様化がみられており、容量のバラエティを持っていることを武器に物量の減少を一定程度緩和している状況になっています。このようなお客様の変化を素早く捉え、機動的な価格改定とともに需要の早期回復をめざしていきたいと考えています。

  • 下期および来期に向けた取り組み

    お客様のニーズの変化では、現在のような高インフレの環境下で、購入サイズだけではなく、許容価格の2極化が鮮明になってきています。当社のサラダ調味料をカテゴリー別にみた時、高単価帯と低単価帯のカテゴリーが比較的伸びている傾向がみられます。

    低単価帯では、特に業務用において値上げをしていないノンオイルドレッシングへの切り替えやもともとの原料コストが安価な低オイル商品などが選ばれやすくなっています。これらのカテゴリーの中には低単価であってもしっかりと利益に貢献している商品もあります。この領域においてお客様のニーズが高まってきていることから、当社の強みである乳化安定技術により低オイルでも風味、物性を維持できるサラダ調味料の開発をスピーディーに行い、育成を進めていきます。
    高単価帯で収益性の高い商品として機能性マヨネーズ・ドレッシングがありますが、機能性素材の使いこなし技術により、安定した品位を実現するなど他社との差別化を図りながら引き続き拡大をしていきます。

    お客様のニーズの変化をとらえ、時間軸を持って対応している事例として市販用では8月に深煎りごまドレッシングの新容量を発売します。過去からのお客様のご要望にいち早くお応えする施策のひとつとして進めていきます。

  • 下期および来期に向けた取り組み

    次にタマゴについてですが、2020年にコロナの影響を大きく受け、昨年は鶏卵相場の高騰影響により大変厳しい状況でしたが、今年に入りようやく回復の兆しが見えてきました。液卵を中心とした素材品についてはいまだ需要は戻っていませんが、当社が力を入れている付加価値品では、コロナ前の2019年とほぼ変わらないかそれを超える売上となってきました。
    これもお客様の環境に合わせた提案や商品の使いやすさを価値として認めていただいたものと考えています。

    今後、この分野をさらに育成するとともに、素材商品の収益改善の面では相場変動に連動していなかったエネルギーコストや物流費の増加を販売価格に転嫁していきます。収益性を高めるために、物量を中心とした戦略から、価値や質を追う経営に転換をしていきます。
    ひとつひとつ課題を解決し、事業構造の改革を進めていきます。

  • 下期および来期に向けた取り組み

    海外については、先ほどご説明したとおり、中国の一過性の成長停滞を東南アジアと北米でしっかり支える、強い構造になってきています。
    現地通貨ベースの売上高伸長率を見ていただくとわかる通り、昨年の中国は上期・下期とも20%を超える伸長率であり、その高いハードルの中で、ゼロコロナ政策の影響があっても前年を超えることができています。このことからも大変な環境にあっても当社商品をご購入いただけるコアなお客様が定着しつつある、と受け止めています。

    東南アジアにおいては、国ごとに状況は違いますが、おおむね移動制限などが緩和し、外食需要が持ち直している環境の中、当社の業務用商品が採用され始めています。オンライン商談などを活用し、当社が得意とするきめ細かなメニュー提案により、お客様からの信頼が高まっています。

    北米についてはブランド品・OEM品ともに堅調に推移しているのと同時に、業務用商品の需要も少しずつ拡大しています。

    現地通貨ベースで海外全体の売上高伸長率は、通期で110%を見込んでいます。力強い成長期にシフトしていますので、この動きを止めないよう、経営資源を投下し、拡大を進めていきます。

    また、世界的に長引くコロナ影響とグローバルな高インフレの環境においても、日本製商品の輸出が堅調に推移しています。輸出先は2018年に53の国と地域でしたが、現在は61まで増えており、東洋・西洋を問わずニーズが高まっています。キユーピーブランドがグローバルに広がりつつあることから、輸出で動向を掴み、将来の潜在ニーズを確認した上で、新たな国やエリアへの進出も検討していきます。

  • 環境変化への対応

    ここまでは足元の環境変化への対応をご説明してきましたが、当社は現在の中期経営計画の中で、もともと「変化への対応」を掲げていました。
    取り組みの中には現在の環境変化でも有効なものがいくつかあります。
    市販用と業務用それぞれで事例をご紹介します。

    市販用の事例について。もともとスーパーマーケット向けのグロッサリーと惣菜の売上構成が大きく、この市場は長期的には購買行動の変化や少子高齢化などにより縮小していくものと想定をしています。そこで、グループの販路を活用し、新たな市場での販売網を拡大することを中期経営計画の中でお伝えしておりました。ドラッグ・宅配・CVS・ECへの販路拡大の取り組みを着実に進めており、将来に向けて引き続き構成を高めていきます。

    業務用では、デリカ・ベーカリー・加工を強化業態と位置づけ、グループ各社と連携して取り組みを進めてきました。こちらは現在業務用の売上の4割を超える構成比まで伸びてきており、今後外食需要の回復と合わせてさらに伸ばしていきます。

    これらの取り組みは、現在の環境でも着実に売上を伸ばすことができており、この動きを継続させていくことで、逆風下でも安定した収益を確保できるものと考えています。

  • 収益改善取り組みの成果

    また、継続的な取り組みにより収益が改善した顕著な事例もでてきています。

    惣菜・カット野菜のカテゴリーは、売上規模が大きいものの収益性に課題がありました。以前は概ね3~4%の利益率で推移していましたが、その後2018年にベンダー事業から撤退し、製造現場での改善ときめ細かい収支管理により、収益性は向上し、昨年は利益率5%を超えることができました。今年は馬鈴薯などの原料高騰を見込んでいますが、通期でも5%台を維持できる見込みであり、次の挑戦として6%台を狙っていきます。

    次にファインケミルの通信販売は、資料にお示ししたとおり、2017年までは赤字事業でした。それまで増加傾向にあったアイテム数を、独自素材・自社技術に拘った商品に絞りこんだ上で、ラインナップの拡充を行った結果、売上も収益性も向上しました。グループ全体の利益率が6%の中、今年の自社通販は8%の利益率を見込んでおり、まだ規模は小さいものの収益の底上げに貢献ができていると考えています。

    以上2つの事例は、時間をかけて取り組んだひとつひとつの積み重ねが成果となったものです。ここで身に着けた力は、たとえ逆風下であっても収益の持続性を維持できるものと考えています。これらの事例を水平展開させることでグループ全体をより強い体質に転換させていきます。

  • 中長期視点で捉えた収益性向上

    最後に、中長期視点で捉えた収益向上の取り組みについて。
    当社が現在の中期経営計画を立案したのは2020年後半であり、初期のコロナ感染拡大を踏まえたものですが、その後変異株の猛威や穀物相場の高騰、そしてウクライナ情勢など様々な環境変化が起こっています。そのため、将来に向けた取り組みについては当初の想定に加えて、新たな経営の軸が必要だと考えています。
    その中心として、グローバルな制限が増す中で安定成長を実現するための海外SCMの強化や付加価値化に欠かせない健康領域の拡大、そして様々な変化をより早く掴み、活用するためのITデジタル化の3つに取り組んでいきます。

    その中から健康領域の拡大の取り組みについてご説明します。
    現在当社の国内売上高の約7%が健康に特化した商品の構成となっています。
    当社における健康領域は、カロリーや機能性を訴求したサラダ調味料、GABAを配合したポテトサラダなどの機能性表示の惣菜、減塩やカルシウムなどに配慮したヘルスケア商品、そしてファインケミカル領域などがあります。
    これらの領域は収益性も高く、今後の当社の付加価値戦略を考える上で欠かせない要素となってきています。
    当社は長い間、食を通じてお客様の健康と向き合っていることもあり、この領域で貢献し、そして成長できることがまだまだあると考えています。

    加えて外部環境の変化によってお客様の意識も変化してきています。長引く行動制限の中で日常生活における健康意識が高まり、高インフレの環境では医療費の節約や抑制行動が生まれ、画一化していたこれまでの健康イメージが、個人個人にマッチする健康管理へとニーズが変わってきています。

    当社はこのような変化に対して、食を中心とした生活習慣の改善をサラダとタマゴで提案し続けるとともに、新たな分野への挑戦も進めたいと考えています。マヨネーズの原料である食酢では、製造するのに必要な酢酸菌が人の免疫機能に及ぼす有効な効果を示すということがわかってきました。また、卵において認知機能を改善する成分を同定するなど、少しずつ研究が進んでいます。
    このような将来のシーズをしっかりと温め育て、次世代の企業価値向上に貢献できる取り組みを進めていきます。

  • kewpie

    先ほどもお伝えした通り、現在の環境は当社にとって未曾有の危機と認識しており、私を含めたリーダーが緊張感をもって経営に向き合っています。
    短期的な対応と中長期の対応、どちらも重要と考えており、未来に向けた企業価値の向上を一層推進していきます。
    主原料高騰への対応、海外の持続的成長、国内の収益効率性の追求を経営の軸として、今後も様々な取り組みを進め、すべてのステークホルダーの皆様から信頼いただける企業をめざしていきます。
    引き続きのご支援を賜りますようお願い申し上げます。

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