健康への取り組み

キユーピーグループでは、1925年のマヨネーズ製造・販売開始以来、野菜摂取の拡大を通して健康な食生活に貢献するため内食・中食・外食に幅広く事業を展開し、多様化する食シーンに合せてさまざまな取り組みを行ってきました。また育児食(ベビーフード)・ヘルスケア食・介護食・医療食を販売するなど、赤ちゃんから高齢者までそれぞれの世代の食と健康に貢献するための事業活動を行っています。

健康寿命延伸への取り組み

健康長寿のカギとなるフレイル予防に向けて、東京大学高齢社会総合研究機構により栄養・運動・社会参加の3つの柱が提唱されています。しかし、これは決して高齢者だけではなく全世代に共通する原点です。
3つの柱は、1つだけではなく、3つすべての柱を自分の生活サイクルにうまく組み込むことが大切です。
その中で、キユーピーグループは特に「栄養」に関して、サラダとタマゴでおいしくバランスの良い食生活をサポートすることを中心に健康寿命の延伸へ貢献していきます。

生涯健康のための3つの柱
平均寿命と健康寿命のギャップ

運動と食の両面から健康を応援!

健康的な生活を送るためには「栄養」「運動」「社会参加」の3つの要素が大切という考えを共有するセントラルスポーツ株式会社と協働しています。
手軽で効果的にたんぱく質を摂取したいというスポーツジム利用者やインストラクターからの要望を受けて、ホームページ等で食に関する知識クイズを企画したり、利用者へメニューや健康情報の提供を行っています。

「食」をテーマにした講演会

食についての正しい知識や、食の大切さと楽しさを伝えることは、私たちの重要な役割です。
健康で楽しい食生活に貢献したいと考え、「食」をテーマにした講演会に講師となる社員を派遣し、食生活と健康について正しい情報を提供しています。
プログラムは現在3種類あり、「野菜の魅力」をテーマにしたプログラムでは、野菜の栄養や理想的な摂取量などをDVDで観たり、毎日の生活で実践できる調理法を紹介したり、参加される皆さんに関心を持っていただけるような内容にしています。
参加した方からは、「1日350gの野菜摂取を意識して献立を考えます」「野菜の幅広い魅力、食卓での楽しみ方などを学ぶことができた」などの声も聞かれ、野菜の魅力が伝わっています。

介護に関するイベント

キユーピーは1998年に日本で初めて市販用介護食を発売しました。2005年には日本は世界で最も早く超高齢社会に突入し、ますます介護食の必要性は高まっています。
高齢者の食について理解を深めてもらい、ユニバーサルデサインフードについても知ってもらうために、介護の現場に関わる方々や学生へ勉強会を行っています。また、一般の方を対象としたイベントも開催しています。

たまごスター

社内認定制度「たまごスター」を2019年度よりスタートしました。
「タマゴのリーディングカンパニー」をめざしてグループ全体で卵の魅力を語れる従業員を増やすことが目的です。
三ツ星タマリエ検定取得(日本卵業協会)に加え、卵の知識を正しく伝えるための勉強会に参加することで認定されます。
全国約260人の「たまごスター」が卵の魅力を伝える活動を行っていきます。

たまごスター認定証

たまごスター認定証

東京大学高齢社会総合研究機構との取り組み

東京大学高齢社会総合研究機構

東京大学高齢社会総合研究機構と連携し、志を共にする企業と、高齢者の食向上に向けて業界連携の場である食のコンソーシアムに参画しています。コンソーシアムでは、生涯健康のための3つ柱を基軸に、産学連携の新たなビジネスモデルを発展させ、フレイル予防に役立つさまざまな産業の発掘と健全な育成の展開をめざしています。

長野県松本市・松本大学と共同調査の成果を発表

被験者へ研究内容を説明する様子

被験者へ研究内容を説明する様子

健康寿命は食生活との関わりが強く、生活習慣病予防としては塩分を控え、野菜を積極的に摂取することが必要といわれています。
そこで、健康的な食生活提案に向けて、長寿県であり、野菜の摂取量も多い長野県松本市とともに松本市民の食と健康に関する調査を実施しました。
調査解析のほか、サラダ(野菜)と卵の摂取が健康意識や運動機能、健康状態にどのように関係するのか松本大学と共同で研究を行い、成果を第9回世界健康首都会議(2019年10月17日)、第8回日本食育学会学術大会(2020年5月23日)、第67回日本栄養改善学会学術総会(2020年9月2日)にて発表しました。
今後は結果を論文にまとめ、健康的な食活の提案を行っていきます。

東京都渋谷区・東京都健康長寿医療センターと共同調査を実施

これまでも包括連携協定(シブヤ・ソーシャル・アクション・パートナー協定、S-SAP)を締結している東京都渋谷区と協力して渋谷生まれのサラダ「#シブサラ」を提案するなど、野菜摂取促進を目的に活動を行ってきました。
今回、渋谷区の協力のもと渋谷区民の野菜の摂取量や、卵などのたんぱく質の摂取量の調査を東京都健康長寿医療センターと共同で実施します。研究解析から得られた結果を活用することで、健康的な食生活提案につなげます。

健康に配慮した商品

キユーピーグループは、野菜をサラダで食べるという新しい食文化の普及に努め、サラダメニューの拡がりとともに成長してきました。これからも一人ひとりの食のパートナーとして、さまざまな世代の食と健康に貢献するため研究・商品開発を行っていきます。

食物アレルギーへの取り組み

近年、日本をはじめとする先進国では、食物アレルギーは増加の一途をたどっており、食品メーカーとして対応すべき重要な課題と考えています。キユーピーでは、より多くの方に食事を楽しんでいただけるよう、さまざまな取り組みを行っています。

原材料表示

キユーピーでは、一目でわかりやすいように、商品に含まれるアレルゲン(特定原材料7品目と表示が推奨されている20品目について)をまとめて表示しています。また育児食(ベビーフード)については、重篤度が高い、あるいは症例数が多い食物アレルゲン7品目「卵・乳成分・小麦・えび・かに・そば・落花生」の使用の有無について、商品の正面に一目でわかるように表示しています。

アレルゲンアイコン

アレルゲンアイコン

食物アレルゲン7品目不使用のベビーフード

小麦を使用していないしょうゆなど原材料から配慮し、食物アレルゲン7品目を使用しない育児食(ベビーフード)の開発を行っています。

「卵不使用」のマヨネーズタイプ調味料

キユーピーは2014年春、学校給食向けに卵アレルギーに配慮し、卵を使わないマヨネーズタイプ調味料(業務用)を発売しています。発売後の状況から家庭用のニーズが高まっていると判断し、2015年2月から「キユーピー エッグケア(卵不使用)」を市販向けに発売しています。今後も社会に求められる商品づくりで食生活に貢献していきます。

キユーピー エッグケア(卵不使用)

卵アレルギー研究

卵アレルギーは「食べて予防」へ

食物アレルギーは、じんましんや呼吸困難などを引き起こす病気で、特に卵アレルギーは乳幼児に多いといわれています。これまでアレルギーを引き起こす食品の摂取は避けた方がよいとされていましたが、最近の研究で「離乳早期に少しずつ食べ始めるほうがアレルギー発症予防に有効」であることがわかってきました。キユーピーグループは、加熱などによりアレルゲン性を低下させた卵を用いて、より安全な卵アレルギーの診断・治療および予防につなげる研究を専門医療機関と共同で行っています。卵アレルギーの無い世界をめざして、これからも診断から治療・予防法確立までの支援を継続していきます。

加熱などによりアレルゲン性を低下させた卵素材

加熱などによりアレルゲン性を低下させた卵素材

2016年、国立成育医療研究センターは、卵アレルギーの予防に関する研究成果を発表しました。アトピー性皮膚炎の乳児121人を対象に行った結果、皮膚の治療を十分に行った上で6ヵ月齢から微量の加熱した卵の粉末を食べた乳児の1歳時における卵アレルギー発症率は8%(食べなかった乳児は38%)となり、その有効性が示されました。この結果を受けて、2017年には日本小児アレルギー学会から「鶏卵アレルギー発症予防に関する提言」が出され、さらに2019年には厚生労働省の授乳・離乳の支援ガイドにおいて卵黄の摂取開始時期が早められました。

医療への取り組み

キユーピーのファインケミカル事業は、卵由来のレシチンやリゾチーム、食酢の研究から生まれた酢酸菌酵素など、さまざまな素材を食品・化粧品・医薬品などの分野へ提供しています。中でも30年以上にわたり研究を重ねてきたヒアルロン酸は、事業の中核となる素材であり、国内販売量No.1(2017年富士経済調べ)となっています。

キユーピーは国内で唯一、鶏のトサカからの抽出と微生物発酵の2つの方法でヒアルロン酸を製造するメーカーです。分子量のコントロール技術や修飾技術を強みとし、顧客ニーズに合わせた技術支援を行ってきました。

キユーピー初の医療機器、内視鏡用粘膜下注入材「ケイスマート」

キユーピー初の医療機器、内視鏡用粘膜下注入材「ケイスマート」

キユーピーのヒアルロン酸は、医療用点眼薬や関節機能改善剤の原料など、さまざまな医薬品に使用されています。これらの取り組みで得た製造・品質管理の技術を生かし、ヒアルロン酸を活用した医療機器の企画、開発を行うビジネスを展開しています。

消化管(胃・食道・大腸など)の粘膜層にとどまる早期がんなどの病変を内視鏡を用いて切除する際に使用される医療機器「内視鏡用粘膜下注入材」は、ヒアルロン酸ナトリウムが使われています。ヒアルロン酸の粘性により粘膜下層にとどまることで粘膜層と筋層を分け、その状態を維持することで病変部位の切除または剥離操作性向上をサポートします。キユーピーは高品質の医療機器を提供することで、内視鏡による早期がん治療を通じ、健康寿命の延伸に貢献します。

他にも大腸検査を受けられる方や医療機関の皆様へ、検査前日にご使用いただける商品もご用意しています。

未病(がん予防)への取り組み

キユーピーは「食」でがんを予防する研究を2013年から開始しました。2018年には将来の発がんリスクを判定する研究を始めています。
この研究は①血液中のマイクロRNAの発現量と将来がんになるリスクの関係性②特定の食成分の摂取によるマイクロRNAの発現変動の2点を明らかにすることで、がんを予防しようとする研究です。将来的には、一般向けの「がん予防サービス」の展開をめざしています。
事業化するにあたり、血液中のマイクロRNAを早期かつ安価に測定する装置が必要となります。
そこで、東京家政大学と株式会社ヨコオが共同で開発した、超高感度の遺伝子測定技術※1を利用し、がんやその他の疾病発症リスクの判定を目的とした、マイクロRNA測定装置開発の共同研究を進めています。

※1参照:東京家政大学ニュースリリース(2020年6月30日発表)

海外における健康への取り組み

それぞれの国のライフスタイルや食の歴史・文化を理解し、お客様に寄り添いながら、キユーピーグループが持つ「おいしさ・やさしさ・ユニークさ」によって新しい食べ方や食シーンを提案し、世界中の人々の心と体の健康に貢献していきます。

各国の食文化に合わせた商品開発

キユーピーグループは、日本のオリジナルマヨネーズの味を大切にしながら、海外拠点においても現地の食材や料理に合った調味料の開発に力を注いでいます。
中国ではフルーツサラダに好んで使われる甘いタイプのマヨネーズを開発し、広く使われるようになっています。また、中国北部で一般的に食べられている大拌菜(ダーバンツァイ)というサラダ向けにドレッシングを開発し、現在では北京で人気の商品になっています。
マレーシアとインドネシア、タイの3カ国でハラル認証を取得した商品を生産し、食の洋風化が進む現地および周辺諸国に向け販売を行っています。
このように現地のニーズに合わせた商品の開発を行い、世界中の人々においしさを提供しています。

左:甘いタイプのマヨネーズ
右:大拌菜ドレッシング

キユーピー マヨネーズ ジャパニーズスタイル
(ハラル認証)

卵殻カルシウム配合の栄養強化食品

べトナムでは、カルシウム不足による骨粗しょう症が増加し社会的課題となっています。キユーピーがハノイ国立栄養研究所と共同でべトナム人女性を対象に行った基礎研究の結果を受け、キユーピーべトナムでは、2017年12月から卵殻カルシウム(卵殻由来の炭酸カルシウム)を配合した栄養強化食品の販売を開始しました。米食が盛んなベトナムの食生活の中で、炊飯時に加えて炊くだけで手軽にカルシウムを摂取できる商品です。
日本でも同様の商品「元気な骨」を販売しています。

左:分包タイプ(10ml×10包)
右:ボトルタイプ(1L)

べトナムの米売場での試食販売の様子

ページの先頭に移動する